オーボエ奏者:外国人(4選)又は日本人(4選)で活躍するオーボエ奏者
オーボエのソロを聴くと、その音色に魅了されます。澄み切っていて、どこか遠い故郷を思わせるような、切なくも美しい響き。私は漠然と、この音を奏でるオーボエ奏者は、楽器そのものと一体になった特別な存在なのだと思っていました。まるで、楽器が魔法をかけているかのように。
世界で活躍するオーボエ奏者
世界で活躍する著名なオーボエ奏者は数多くいます。ここでは、オーボエ界の巨匠から現代を代表する奏者まで、何人かご紹介します。
海外のオーボエ奏者
現代の巨匠・第一人者
ハインツ・ホリガー (Heinz Holliger)
1939年5月21日生。現在86歳。国籍 スイス。
「オーボエの神様」と称されるスイスのオーボエ奏者。指揮者や作曲家としても精力的に活動し、オーボエの可能性を大きく広げた人物です。今なお現役で活躍しており、日本の国際オーボエコンクールの審査員長も務めるなど、オーボエ界の発展に大きく貢献しています。
オーボエのソリストとしては、1959年にジュネーヴ国際音楽コンクールや1961年にミュンヘン国際音楽コンクールで首位を獲得。国際的に名声ある演奏家であり、献呈されたオーボエ作品も数多い。
指揮者や作曲家としても精力的に活動し、オーボエの可能性を大きく広げた人物です。今なお現役で活躍しており、日本の国際オーボエコンクールの審査員長も務めるなど、オーボエ界の発展に大きく貢献しています。
フランソワ・ルルー (François Leleux)
1971年生まれ。国籍 フランス。
6歳からオーボエを始める。14歳でパリ国立音楽学院に入学し、オーボエと室内楽の両部門で審査員全員一致の1位を獲得し、同音楽院を卒業しました。
18歳でパリ・オペラ座管弦楽団の首席オーボエ奏者となり、トゥーロン国際コンクールやミュンヘン国際音楽コンクールで1位を獲得する。1992年から2004年まで、ドイツのバイエルン放送交響楽団の首席奏者を務めていました。現在はヨーロッパ室内管弦楽団のソロ・オーボエ奏者を務めている。また、ミュンヘン音楽・演劇大学教授として、後進の指導にもあたっている。
日本のオーケストラともたびたび共演しています。
オーケストラの首席奏者としても活躍する奏者
ラモン・オルテガ・ケロ (Ramón Ortega Quero): バイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者。若くしてミュンヘン国際音楽コンクールで優勝するなど、その才能は高く評価されています。
演奏はこちらの動画で➡https://youtu.be/CRw9dS05gmw?si=whd9DzmQ0oeCqJm4
フィリップ・トーンドゥル (Philippe Tondre): フランス出身のオーボエ奏者。シュトゥットガルト放送交響楽団やライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で首席奏者を歴任し、現在はフィラデルフィア管弦楽団の首席奏者を務めています。
演奏はこちらの動画で➡https://youtu.be/mFFMFrecBKM?si=5pzx4ph03MzgMGVo
※彼のインタビューも掲載されています。人となりも少しわかるかも知れませんね。
グレゴール・ヴィット (Gregor Witt): ベルリン国立歌劇場管弦楽団の首席オーボエ奏者。豊かで丸い音色が特徴で、ドイツのオーボエ界を代表する存在です。
演奏はこちらの動画で➡https://youtu.be/1baO4EXGsFs?si=_UMqlTgHRk6N7YyV
日本人オーボエ奏者
素晴らしいオーボエ奏者の演奏を聴くと、心が洗われるような感動を覚えます。特に日本のオーボエ奏者の方々は、繊細かつ情感豊かな音色で、私たち聴衆を魅了しています。
これからも、日本のオーボエ奏者の皆さんのご活躍を心から応援したいと思いま文明
宮本文昭(みやもと ふみあき 1949年生まれ。東京都出身)
桐朋女子高等学校音楽科(共学)卒業後、北西ドイツ音楽アカデミー(現・デトモルト音楽大学)に学ぶ。ケルン放送交響楽団首席オーボエ奏者を歴任。
ドイツ在位中も頻繁に日本でのリサイタル、室内楽、ポップ・ライヴなどを続けています。
長年にわたり日本のオーボエ界を牽引し、クラシックの枠を超えた幅広い活動でオーボエの魅力を広めました。現在は引退していますが、その功績は非常に大きいです。クラシックのみでなく、幅広いジャンルで、魅力ある演奏をこなされています。
古部賢一(ふるべ けんいち 1968年生まれ。大阪府出身)
中学生の時、吹奏楽に誘われオーボエと出会う。後に東京藝術大学音楽学部器楽科に入学。
在学中4年生時に新日本フィルハーモ二-交響楽団首席オーボエ奏者に就任。その後ドイツ国立ミュンヘン音楽大学大学院に留学した。
吉井瑞穂(よしいみずほ 1973年生まれ。 神奈川県出身)
5歳でピアノを始め、14歳で井口博之に師事する。東京芸術大学入学後、ドイツ連邦共和国へ渡り、カールスルーエ音楽大学を首席で卒業。第66回日本音楽コンクールで優勝および特別賞を受賞した。
ヨーロッパを中心に演奏活動を行うも、ヨーロッパの主要オーケストラ、アンサンブルから頻繁に客演首席奏者として招かれている。現在東京藝術大学准教授である。
吉井瑞穂氏の動画で、東京芸術大学でのクラスの様子が掲載されていました。オーボエのリードを作る作業などオーボエ奏者が普段どんなことをされているか、よくわかる動画です。オーボエ奏者の緻密な作業に驚きました。
荒木奏美(あらきかなみ 1993年生まれ。茨城県出身)
ソニー国際オーボエコンクール・軽井沢で日本人初の第1位を受賞するなど、今後の活躍が期待される若手実力派です。
東京芸術大学首席卒業、同大学院修士課程修了。在学中より東京交響楽団首席奏者を務め、現在読売日本交響楽団首席オーボエ奏者。
数々のコンクールで入賞を重ね、第11回国際オーボエコンクール・軽井沢ではアジア勢史上初の第1位、併せて聴衆賞を受賞。第27回出光音楽賞受賞。ハインツ・ホリガーに認められ、2017年にオーボエ・トリオでツアー公演を行うほか、モーリス・ブルグ、ハンスィエルク・シェレンベルガーらとも共演を重ねる。ソリストとして東京交響楽団、東京都交響楽団などと共演。東京・春・音楽祭2016でのデビューリサイタルを行う。
※ガブリエルのオーボエ すごく素敵な曲ですので、吉井氏と同じ曲ですが、荒木氏の演奏も聴いてほしく、掲載しました。
これらの奏者は、それぞれ異なる音色や表現力を持っており、YouTubeなどで演奏を聴き比べてみるのも面白いです。
まとめ:音色探求の旅は続く
繊細で美しい音色を奏でるオーボエは、吹奏楽やオーケストラで重要な役割を担うだけでなく、ソロ楽器としてもその存在感を放ちます。練習は簡単ではありませんが、その努力が報われた時に生まれる、唯一無二の表現力と喜びは、何物にも代えがたいものです。
この記事が、オーボエを愛する皆さんにとって、新たな発見や、練習へのモチベーションに繋がることを願っています。これからも、オーボエの素晴らしい音楽を一緒に楽しんでいきましょう。
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