スコットランド民謡:郷愁を誘うメロディの魅力について紐解きます
実は、私たちが『日本の歌』だと思い込んでいるあの曲も、実は遠く離れたスコットランドからやってきたものかもしれません。
『蛍の光』や『故郷の空』。日本人にとっての「心の原風景」を描くメロディの多くは、実はスコットランド民謡をルーツに持っています。なぜ、北国の異国の歌がこれほどまでに日本人の琴線に触れるのか。その不思議な共通点と、名曲たちの裏側に隠された物語を紐解いていきます。
スコットランド音楽と日本の関係
スコットランド民謡と日本には、驚くほど深く、そして長い歴史的つながりがあります。なぜ遠く離れた国の歌がこれほど日本人に馴染み深いのか、そのポイントを簡潔にまとめました。
教育の場での普及
明治時代、日本が近代教育を導入する際、音楽教育の基礎として多くのスコットランド民謡が採用されました。当時の音楽教科書(唱歌)に、日本語の歌詞がつけられて掲載されたことが大きなきっかけです。下記の曲は日本でおなじみですが、実は原曲はスコットランド民謡で日本語の歌詞を付けたのです。
- 『蛍の光』: 原曲はスコットランドの “Auld Lang Syne”。
- 『故郷の空』: 原曲は “Comin’ Thro’ the Rye”。
五音音階(ペンタトニック)の共通点
スコットランド民謡の多くは、5つの音で構成される※「ヨナ抜き音階」に近い旋律を持っています。これが日本古来の音階と非常に似ていたため、当時の日本人の耳に違和感なく受け入れられ、郷愁を誘うメロディとして定着しました。
※ヨナ抜き音階とは
ヨナ抜き音階(よなぬきおんかい)は、西洋音階の「ドレミファソラシ」から、4番目(ヨ=ファ)と7番目(ナ=シ)の音を抜いた5音音階(ペンタトニック)です。ドレミソラ(C, D, E, G, A)の構成で、演歌、童謡、唱歌、J-Popなどで親しまれる、和風でノスタルジックな響きが特徴の音階です。
スコットランド民謡と日本の楽曲の比較
スコットランド民謡に作詞した、日本の代表する楽曲には次のような曲があります。
日本でもおなじみの、色々な用途に使われています。
| 曲名(日本) | 原題(スコットランド) | 主な用途 |
| 蛍の光 | Auld Lang Syne | 卒業式、閉店の合図 |
| 故郷の空 | Comin’ Thro’ the Rye | 信号機のメロディなど |
| アニーローリー | Annie Laurie | 合唱曲、愛唱歌 |
蛍も光
蛍の光はこのブログ(ハートフルリズム)で詳しく取り上げています。ぜひのぞいてみて下さい
👉https://heartful-rhythm.com/graduation-sog/
故郷の空
1,夕空晴れて あきかぜふき つきかげ落ちて 鈴虫なく おもえば遠し 故郷の空
ああわが父母 いかにおわす
2.すみゆく水に 秋萩たれ 玉なす露は すすきにみつ
おもえば似たり 故郷の野辺
「故郷の空」の原曲
スコットランド民謡として知られ、日本では「故郷(さと)の空」や「誰かさんと誰かさん」として親しまれているこの曲ですが、実はアイルランドではなくスコットランドの民謡です。
日本の唱歌のような「夕空への郷愁」とは全く異なり、原曲はかなり「奔放でちょっとエッチな恋の歌」だったりします。
原曲歌詞の主な意味とストーリー
歌詞は、スコットランドの方言(スコッツ語)で書かれています。
“If a body meet a body, comin’ thro’ the rye,”
(もしも誰かと誰かが、ライ麦畑で出逢ったら)
“If a body kiss a body, need a body cry?”
(もしも誰かが誰かにキスをしたとして、声を上げて泣く(触れ回る)必要があるかしら?)
「ライ麦畑」の隠されたニュアンス
当時のスコットランドでは、背の高く伸びたライ麦畑は、人目を忍んで恋人たちが会う「密会場所」の定番でした。つまり、この歌の原曲は「麦畑の中でこっそりいちゃいちゃしても、誰にも言う必要はないよね?」という秘密の恋を歌っています。楽しいおちゃめな歌だったんですね!
日本の「故郷の空」との違い
日本の歌詞(大和田建樹 作曲)と比較すると、驚くほど内容が違います。
| 項目 | 日本語版(故郷の空) | スコットランド原曲 |
| テーマ | 故郷への想い、夕暮れの風景 | 男女の出会い、秘密の恋 |
| 雰囲気 | 哀愁、真面目、叙情的 | 陽気、いたずらっぽさ、世俗的 |
| 主人公 | 故郷を離れた人 | 恋を楽しんでいる若い男女 |
日本の「誰かさんと誰かさんが麦畑〜♪」というザ・ドリフターズの替え歌の方が、実は原曲のニュアンスに近いというのは面白い逆転現象ですね。
アニーローリー
歌詞:大勢の方が作詞していますが、今回は緒園涼子(日本の作詞家)氏のものをもとに、原詞の表現を加味して作成されたものを、掲載しました。
1,春の岸辺に 咲きし花よ 君が姿を 何にたとう その御前(みまえ)にこの身さぐぐ
愛(いと)し アニー・ローリー われは誓う
2,雪のかんばせ 清きうなじ われを見給う 青き瞳 その輝き 空の星か
愛(いと)し アニー・ローリー 夢に浮かぶ
3,秋の木の葉の 露をこぼす 野のそよ風か 君が御声(みこえ) 清(すが)し響き 心揺する
愛(いと)し アンニー・ローリー われは慕う
※雪のかんばせは『雪のように白い肌、美しい表情』という意味です。
アニーローリーは実在の人物だった
歌詞は、一人の男性が愛する女性「アニー・ローリー」への情熱的な想いを歌ったものです。一言で言えば、「彼女への愛を貫くという、究極のラブコール」です。
実は、この歌には実在のモデルがいます。
17世紀後半、スコットランドの貴族の娘であったアン・ローリー(アニーは愛称)です。 彼女に恋をした騎士ウィリアム・ダグラスが、彼女への想いを詩に綴ったのがこの曲の始まりと言われています。
歌詞は情熱的ですが、現実の二人の恋はハッピーエンドではありませんでした。
二人は身分の違いや政治的な対立(家同士の争い)によって、結婚を許されませんでした。結局、アニーは別の男性と結婚してしまいます。
まとめ:スコットランドは、時を超えて響く
スコットランド民謡の魅力は、単なる美しいメロディだけでなく、その背後にある雄大な自然や、人々の喜び・悲しみがそのまま音として刻まれているところにあります。
遠い異国の歌でありながら、聴くたびにどこか懐かしさを感じるのは、それらが人間の普遍的な感情を歌い上げているからかもしれません。今夜はスコッチウイスキーを片手に、今回ご紹介した名曲たちにゆっくりと耳を傾けてみませんか?

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